釣りキチおやじの言いたい放題
心の伝統文化をも捨て去ろうとしているこの日本、 荒波にもまれて何処へ行くのか! ただ指を咥えて傍観しているわけにもゆくまいて。 はてさて、どうしたものであろうかのう?
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日本人と宗教心
 世界の国々には、善悪の基準、行動の基準、さらに精神の基礎として宗教があります。絶対的善悪を判断すべき価値基準は、本来宗教がその役割を担っているのです。宗教の名において教育が行われ、アメリカ合衆国大統領といえども聖書に手を置いて、就任の宣誓を行うことは有名な事実です。
 それらの国々の宗教は、基本的に一神教であり、崇拝の対象も一つです。

 一方、日本古来の宗教と言われる『神道』では、神社に神が居られるのは当然ですが、その他、「山に」も、「海に」も、「川に」も、「井戸に」も、「便所に」まで、至る所に、それぞれ別々の神が御座します。『八百萬の神』といわれる所以です。
 その上、尊敬すべき人、畏怖する人が亡くなれば、新たな神として祭られることもあります。『鰯の頭も信心から』との諺もある如く、日本では誰でも、新しく神を創造することが自由なのです。
 そして、人々は、三社参りに代表されるように、一つの神だけに参ることに拘りませんし、また、一つの神社に、複数の神々が祭られているところも多々あります。
 即ち、神道では、そして日本の神々は、『他の神々を排斥しない』のです。
 しかも基本的に『教条を持ちません』。
 当然、人々の心には、排他的宗教観はほとんど育ちません。よく、無宗教と混同されますが、無宗教ではありません。

 近年、靖国神社問題に関して『戦没者追悼』を宗教を離れて行う施設を造る計画案が、政府をはじめとして論じられています。しかしながら、『死者の追悼(死者を偲んで、いたみ悲しむこと…広辞苑より)』は、『「死後の世界」や「霊魂」などを肯定する「宗教」があって初めて存在する』概念です。したがって、たとえ愛車といえどもその自動車が壊れてしまえば、追悼しようとする「敬虔な」気持ちなど起こらないのと同様、宗教を離れては、既に「人格を失った」死体はゴミに過ぎません。
 さらに、『「死後の世界」や「霊魂」などを肯定』しない限り、その物質としての体も失った『死者』を追悼しようという気持ちなど起り得るはずはありません。世界のいかなる場所においても、「死者の追悼」が宗教を離れて行われている例は存在しないのです。『既存の宗教』を離れて死者の追悼を行えば、それ自体がまさに『新たな宗教の誕生』となるのです。
 それにも拘らず、このような議論が持ち出されることは、『日本人が深層心理的には宗教心を持ちながら、本人たちがこのことを意識せず、さも自分たちは無宗教者であると錯覚』した結果であるといえます。

 日本人の心の中には、神道たる宗教心は、厳然として存在します。
 ただし、その神道は、『拘らない、一つの神に執着しない』だけの話です。正月は神社へ初詣、彼岸はお寺で先祖供養、年末はクリスマスでパーティーと、外国人には理解できない(仲良くなったアメリカ人宣教師の話)日本人の心も、この排他的宗教観の無さと、教条の無さから生まれてくるのです。
 大らかで、どのような神も受け入れる。そこに、他国から様々な宗教が入り込んで根付く余地が大いにあったといえます。厳密に言えば、日本には古くからもう一つ、仏教がありますが、これも神道のなかの一つとの潜在意識が日本人にはあります。
 これが、日本の『神道』です。
 このように見てゆくと、『日本各地にそれぞれ芽吹いていった信仰をまとめて呼称するために、便宜上神道と名付けられた』と言ったほうがわかり易いかも知れません。
 このように、神道には、神、宗派、教条のどれ一つをとっても、狭く限定されたものは全く存在しないのです。世界広しと雖も、このように極めて大らかな宗教は、二つと存在しません。そして、我々日本人が、幼い頃からこの神道たる宗教を通じて学んだことは、『仲良くすること』です。

 ところで、日本国憲法のために宗教が絶対的存在でなくなった今のわが国においては、その結果として、絶対的価値基準は存在し得ず、相対的立場でしか善悪の判断は成り立ち得ません。
 善悪の判断が相対的である以上、最終的には自己中心(利己主義・快楽主義・保身)となりがちなのは当りまえといえましょう。そこには当然、罪の意識も存在し得ません。ここに、刑罰が犯罪の抑止力とならざるを得ない状況が生まれるのですが、宗教教育を否定する輩は、究極の犯罪抑止力たる死刑さえも否定しています。
 現在、私たち日本人の心に深く根付いているこの神道を否定しようとする動きが多々見受けられます。今、マスコミを賑わしている残虐殺人事件などは、この神道の否定からくる宗教心の無さが最大の原因であるといえます。
 だからといって、『おらが村の鎮守様』を差し置いて、皆がみんな、キリスト教やイスラム教に帰依するわけにもゆきますまい。
 今一度、神道を見直してみては如何でしょうか。

 因みに、神道を否定し天皇制に反対する『先進的文化人を気取る人たち』は、ハイカラだとでも思うのか、元号は嫌だとして西暦を使い、英語で書かれたカレンダーを好んで使用しています。
 しかしながら、BCが「Before Christ」の略であることからも明らかなように、「西暦」を正確に訳せば「キリスト暦」です。「Christian Era」を訳すときに「西暦」と、さも宗教に関係ないかの如き字句を当てたのがそもそもの間違いであり、人心を惑わす迷訳だと言えます。
 さらに、七月、八月を表す英語は、それぞれ「July」、「August」であり、これらは「ジュリアス・シーザー」と「アウグストゥス」の名を強引に割り込ませたものであることはあまりにも有名な事実。そのために、八番目の月を意味する「October」(Octopusが八本の足、つまり蛸を指すことからも判るように、Octは八の意味)以下が二つづつ繰り下がる結果となってしまったのです。
 「元号はダメだ!」と言うマスコミなどが、宗教からの自由を叫びながら宗教そのもののキリスト暦に固執することは、大いなる矛盾と言えましょう。
 その上、英語で書かれたカレンダーを使用するなどは、キリスト教に帰依し、絶対王政を賛美することを公言しているようなものであり、まさに滑稽であると言わざるを得ません。まして、これらの人たちに時折仏教徒が加担するのを見るにつけ、何をか云わんや。
 このように重箱の隅を突くが如き説を展開すれば、かくの如き結論が導かれます。
 西暦も、July、Augustも、永い歴史で培われた文化です。元号も、天皇制も、また神道も、同じように永い歴史によって培われてきた文化であり、共に大切にしていくべきものでしょう。
   -小生の「子育て」原稿より-
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COMMENT

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● 皆さんコメントを頂きありがとうございます
いざりうお | URL | 2006/01/09(月) 01:08 [EDIT]
小生は学生の頃アメリカから来たキリスト教の宣教師と一週間論争し、戦争責任などについて論破しました。
そのときその宣教師は真っ青になってフラフラと倒れこんだのです。
そして「私の信心が足りないために貴方を帰依させることができなかった。これは私の罪です。」と言ったのです。
私は背筋が寒くなったことを記憶しています。
そこで贈られた聖書以外にまともな宗教に関する本は読んだことはなく、当エントリーは小生の完全なる独断なのですが、同じような考えの方がいらっしゃることにほっとし、又嬉しく思いました。

milesta | URL | 2006/01/06(金) 19:39 [EDIT]
つい最近読んだ本の中で、日本に十年住んでいたユダヤ教のラビは「神道に基づく日本の伝統・文化を尊敬している」と発言し、やはり日本に住んでイスラム教の布教などにかかわっていた方が「世界にイスラム教以外の宗教があるのは神のお召しぼしだ。」と話していました。お二人とも神道の寛容なところに感銘を受け、一神教信者にもかかわらず、他宗教の存在に理解を示すようになったのではないかと思われます。
いざりうおさんのおっしゃるように、日本人は神道を見直してみるべきだと思います。
● この歌を捧げます。
鵺娘 | URL | 2005/12/24(土) 11:03 [EDIT]
 
硝子越し 君と我のみ 知る言葉
 孤高を語る 水族館

校外学習で水族館に来た少女が、皆が見ないいざりうおの水槽を見ながら作った歌です。

田舎の神主 | URL | 2005/12/23(金) 22:34 [EDIT]
こんばんは。
いつも拙ブログにTB&コメント有難うございます。
今回の考察も非常に興味深いですね。
いざりうおさんがご指摘の通り神道の基本概念とは「仲良くすること」に尽きます。
戦前の「修身」の授業に非常に似通った部分を有していると思います。
それと「神道」と「仏教」が共存してきたこの国は「本地垂迹」の概念を有効に活用してきたからに他なりません。やはり先人に学ぶということが大切なのだと心底思います・・・。
● 初めてH系以外の所からトラックバックが来ました
鵺娘 | URL | 2005/12/22(木) 08:02 [EDIT]
仏教が伝来し「仏罰」という概念が生まれるまでは障害者に対する差別もなかったと聞いています。
その障害者の職業訓練セミナーに通っていた時の事です。
「合格する為の履歴書」の書き方を教えて下さる先生が履歴書に小学校卒業から書く理由(職業安定所の指導では中学からとされています。)としてこう仰いました。
「学校名が分かれば誰が何処の地区の出身かが一目で分かる。」
母も無教養ゆえにか差別的な言葉を平然と使ったりします。
しかし自著もあるという偉い先生がそういう発言をして許されるのでしょうか?
抗議をすると「お前に無理に講義を受けて貰わなくてもいい。」と言われたので次回は欠席した為、皆勤は取れませんでした。
その先生は求職者が相手企業に渡す為に安定所が持たせる葉書など存在しないとも仰っていました。

元号は戦争の忌まわしい記憶を甦らせるから西暦を使えと唱えている方に
「キリスト教の歴史こそ、布教の為の血に塗られた戦争の歴史ではないか?」と反論すると
「それとこれは全然、別の事。たとえキリスト教がそうであったとしても日本には別の選択があったかもしれない。」と言われました。
私は基地の下請けの仕事をした事もあります。
午前8時になると日の丸を掲揚し、君が代を流します。
その間はどんなに忙しくても仕事の手を止め、黙祷をします。
日本人、アメリカ人に関わらずにです。
その話をした時の答えは「だから何?」

Jack Amano | URL | 2005/12/21(水) 23:13 [EDIT]
Jackです。
宗教というのは、元々は哲学だったり、科学だったり、処世術であったり、強引にまとめてしまえば、生きる力を誰にでもわかるように偶像やら寓話にして広まっていったものです。その前にあったのが、古来の自然崇拝なのですが、これは世界各地に残っています。
僕は特定宗教に帰依するものではありません。しいて言えば自分教みたいなもんですが、最近、自分なりに見つけ出した答えが、仏教の教えの本質に近いことに気がつきました。日本の仏教は、インド仏教や中国仏教とは異なり、かなり日本風にアレンジされています。神道にしろ、仏教にしろ、本来の教えはどこかに消えてしまい、儀式のための様式宗教となってしまっているのは残念です。いろんな意味で、日本の宗教を見直し、研究していくことが、求められてきているような気がします。

もこもこ | URL | 2005/12/21(水) 20:48 [EDIT]
日本は古来の自然崇拝が近代まで残った稀有な例ですね。明治以来の政治的天皇崇拝とはまた別物なんですね。
「何でも消化する」日本精神の源でもあります。
私個人は既存の宗教とは一線を画していますが、神道は素晴らしい考え方だと思います。

あと、ローマ暦ですが、元来今の三月が一年の始まりで、10,11,12月が二つずつずれているのはそのせいかと。閏年に一日付け加えられるのが2月なのもそのせいですね。
ティベリウス帝が自分の名を月に冠することを提案されて、「十三番目はどうする気か」と答えたという話もありますよ。

極論 | URL | 2005/12/21(水) 20:35 [EDIT]
いつも拙ブログにコメントをありがとうございます。
「神様が見ているから悪さをすれば必ずバチが当たる」と多くの人が聞かされて育ったことと思います。死後の魂の安住の地を定め、日々の生活の規範となる。ヨーロッパで無宗教といえばアナーキストと同列にされます。あんまり政教分離をとくのも考えものです。


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